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タバコに強い空気清浄機とは?選び方と有効な対策を解説

タバコの煙や臭いは、一度室内に染み付くと換気だけでは簡単には取れません。「空気清浄機を置いているのに臭いが消えない」「壁がすぐに黄ばんでしまう」といった悩みを抱える施設管理者やご家庭の方は多いのではないでしょうか。

実は、一般的な空気清浄機は、花粉やホコリの除去には優れていても、タバコの煙に含まれる特殊な成分を完全に処理するには性能が不足している場合があります。特にオフィスや飲食店の喫煙所など、連続して煙が発生する場所では、その傾向が顕著です。

本記事では、なぜタバコの臭いは消えにくいのか、そのメカニズムを解説した上で、本当に効果のある空気清浄機の選び方や、家庭用と業務用の違い、そしてプロが選ぶ高性能な脱臭装置について詳しく解説します。

タバコ臭が残りやすい理由

タバコの煙は、目に見える「煙(粉塵)」と、目に見えない「ニオイ(ガス)」の複合体です。これらが空気清浄機のフィルタをすり抜けたり、部屋中に付着したりすることで、頑固な臭いの原因となります。

微細粒子が空気中に残りやすい

タバコを吸った時に発生する煙(粉塵)の正体は、非常に微細な粒子状物質です。その大きさは数ミクロンからサブミクロン単位と極めて小さく、空気中を長時間漂い続けます。 一般的な空気清浄機では、部屋の隅々まで漂ったこれらの微粒子をすべて吸い込む前に、人が吸い込んでしまったり、壁に付着してしまったりすることが多いのです。粉塵を除去するには、煙が部屋全体に広がる前に、発生源の近くで強力に吸引する必要があります。

ガス成分がフィルタを通過しやすい

「空気清浄機を通したはずなのに、吹き出し口からタバコ臭い風が出てくる」という経験はないでしょうか。 これは、タバコの煙に含まれるアンモニア、アセトアルデヒド、酢酸などの「ガス状成分(悪臭成分)」が、一般的な集塵フィルタ(HEPAフィルタなど)を素通りしてしまうために起こります。 粒子はフィルタで捕まえられても、ニオイの元となるガス成分はそのまま通過して部屋に戻されてしまうのです。これを除去するには、活性炭などの強力な「脱臭フィルタ」が必要不可欠です。

壁や衣服へ付着する残留臭

タバコの煙に含まれるタール(ヤニ)は粘着性が高く、壁紙、天井、カーテン、衣服などに瞬時に付着します。一度付着すると、そこから常にニオイ成分が揮発し続けるため、いくら空気をきれいにしても「部屋自体が臭い」という状態になります。 これを防ぐには、煙が発生した瞬間に強力な吸引力で捕集し、付着する隙を与えないスピード勝負が求められます。

タバコに強い空気清浄機を選ぶポイント

タバコ対策として空気清浄機を選ぶ場合、花粉対策とは異なる視点が必要です。「集じん」「脱臭」「風量」の3つのポイントを押さえましょう。

集じん性能(微粒子の捕集能力)

まずは、タバコの煙(粉塵)を確実にキャッチする能力です。 フィルタの目が細かいことはもちろん重要ですが、それ以上に重要なのが「吸い込む力」です。煙が拡散する前に吸い込むためには、ターボ運転や強運転で常に高い風量を維持する必要があります。 また、タバコの煙には油分(ヤニ)が含まれているため、フィルタがすぐに目詰まりを起こします。目詰まりしても吸引力が落ちにくい構造や、電気集塵方式などを採用している機種が有利です。

脱臭能力(ガス成分の処理)

次に、ガス状のニオイ成分を除去する能力です。 家庭用の空気清浄機に付いている薄い脱臭フィルタでは、タバコの強烈なニオイを処理しきれず、すぐに寿命が来てしまいます。タバコ専用、あるいはペット臭などの強いニオイに対応した、活性炭の量が多いフィルタや、光触媒、プラズマ脱臭などの機能を持った製品を選ぶ必要があります。

風量と設置環境の適合性

最後に、使用する部屋の広さや用途に合った風量です。 家庭のリビングで時々吸う程度なら家庭用でも対応できるかもしれませんが、オフィスの喫煙所のように連続して煙が発生する場所では、家庭用のスペックでは全く追いつきません。 業務用(分煙機)として設計された製品は、家庭用の数倍〜数十倍の処理能力を持っています。設置場所の広さだけでなく、「喫煙本数」や「同時に吸う人数」を考慮して、余裕のあるスペックを選ぶことが重要です。

一般的な空気清浄機の限界

「高性能な家庭用空気清浄機を買ったけれど効果がなかった」という失敗は少なくありません。家庭用機がタバコ対策において直面する限界について整理します。

喫煙室レベルの煙量には不足

家庭用空気清浄機は、あくまで「生活空間の汚れ」を想定して作られています。 喫煙所のように、短時間に大量の煙が発生する過酷な環境は想定されていません。そのため、煙を吸い込むスピードが追いつかず、処理しきれなかった煙が室内に充満してしまいます。結果として、壁や天井のヤニ汚れを防ぐことができません。

ガス臭への対応力が弱い場合がある

前述の通り、一般的なフィルタは粒子捕集がメインであり、ガス成分の除去は「おまけ」程度の機能であることが多いです。 また、タバコの煙には一酸化炭素などの有害なガスも含まれていますが、これらは一般的な空気清浄機では除去できません。そのため、空気清浄機を回していても、必ず窓を開けるか換気扇を回して「換気」を行う必要があります。

頻繁なフィルタ交換コスト

タバコのヤニはフィルタを急速に劣化させます。 メーカー推奨の交換目安が「10年」となっていても、喫煙環境で使用した場合は「数ヶ月〜1年」で寿命を迎えることも珍しくありません。高価な交換フィルタを頻繁に買い換えることになり、ランニングコストが予想以上に膨らんでしまうケースがあります。

高性能プラズマ集塵脱臭装置(VFLJP)でできる対策

オフィスや商業施設の喫煙所など、本格的なタバコ対策が必要な場所では、家庭用空気清浄機の延長線上にない、業務用の専門機器が選ばれています。その代表格が、トルネックスの「高性能プラズマ集塵脱臭装置(VFLJP)」です。

微粒子を効率的に処理する集じん方式

VFLJPは、一般的なろ過フィルタではなく、「2段荷電式電気集塵」という技術を採用しています。 これは、吸い込んだ粉塵にプラスの電気を帯びさせ、マイナスに帯電した集塵板に磁石のように吸着させる方式です。フィルタの目詰まりによる風量低下が起きにくく、タバコの微細な煙(PM2.5レベル)も強力に捕集し続けます。煙が拡散する前に素早く処理するため、室内の空気環境をクリアに保ちます。

ガス臭の脱臭能力

集塵機能に加え、強力な脱臭機能も備えています。 プラズマの力で臭いの分子を分解・除去するほか、タバコ臭に特化した特殊吸着剤を使用することで、ガス状成分(TVOCなど)を効率的に低減します。喫煙所の外に漏れ出すニオイや、利用者の服に付くニオイを大幅に軽減します。

喫煙室・休憩室など幅広い用途に対応

VFLJPは、天井裏に設置してダクトで吸排気を行うタイプなど、設置バリエーションが豊富です。 既存の喫煙室の換気不足を補うために追加で設置したり、換気扇のダクト工事が難しいテナントビルで循環型の空気清浄システムとして導入したりと、様々な現場の課題に対応できます。

タバコ対策装置の導入をサポートするトルネックス

トルネックスは、分煙対策のパイオニアとして、単に機器を販売するだけでなく、お客様の環境に合わせたトータルソリューションを提供しています。

  • 現状診断:
    風速計や粉塵計を用いた環境測定を行い、現状の問題点を数値化します。
  • 機種選定:
    部屋の広さや喫煙人数に合わせて、最適な処理能力を持つ機器を選定します。
  • メンテナンス:
    専門スタッフによる定期的な清掃や点検サービスを提供し、性能を維持します。

「家庭用では効果がなかった」「今の喫煙所の臭いをなんとかしたい」という悩みに対し、プロフェッショナルの視点から最適な解決策を提案します。

屋内外対応喫煙ブース+ 高性能プラズマ集塵脱臭装置の導入事例

千葉県の空港では、国際交流を支える国際拠点空港として、トルネックスの屋内外対応喫煙ブース+ 高性能プラズマ集塵脱臭装置を導入いたしました。

■千葉県/空港
■屋内外対応喫煙ブース+ 高性能プラズマ集塵脱臭装置

まとめ

タバコの煙や臭いは非常に手ごわく、一般的な家庭用空気清浄機では完全な対策が難しいのが現実です。 煙が広がる前に吸い込む強力な風量、ガス成分まで除去する脱臭能力、そしてヤニ汚れに負けない耐久性が必要です。

ご家庭であれば、空気清浄機を「強運転」にして発生源の近くで使用しつつ、こまめな換気を組み合わせることが基本です。 一方、オフィスや店舗などの業務用環境では、家庭用の流用ではなく、電気集塵機などを搭載した専用の「分煙機」や「脱臭装置」の導入が、結果としてコストパフォーマンスと満足度を高める近道となります。

喫煙環境に適した装置選びや設置相談はWEB面談で気軽にご相談いただけます。専門スタッフがお客様の状況に合わせた最適なプランをご案内します。

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