オフィスや商業施設、工場などで受動喫煙防止対策を進める際、喫煙ブースの導入は非常に有効な手段です。しかし、高性能な喫煙ブースを導入するには、本体価格や設置費用など、まとまった初期投資が必要となります。予算の確保が難しく、導入を躊躇している担当者の方も多いのではないでしょうか。
そのような場合に検討したいのが、「リース」による導入です。購入ではなくリースを活用することで、初期費用を抑えつつ、法令基準を満たした快適な分煙環境を整備することが可能になります。
本記事では、喫煙ブースをリースで導入するメリットや、レンタルとの違い、契約前に確認すべきポイントについて詳しく解説します。あわせて、リース導入にも適したトルネックスの喫煙ブースについても紹介します。

喫煙ブースをリースで導入するメリット
喫煙ブースを「購入」ではなく「リース」で導入する企業が増えています。そこには、財務面や運用面での明確なメリットがあるからです。ここでは主な3つの利点を解説します。
初期費用を大幅に抑えられる
最も大きなメリットは、初期導入コストの削減です。
喫煙ブースを一括購入する場合、本体価格に加え、搬入・設置費などで数十万円から、規模によっては数百万円単位の資金が一度に必要になります。一方、リース契約であれば、月々のリース料(数万円程度〜)を支払うだけで導入が可能です。まとまった資金を他の事業投資に回しつつ、必要な分煙環境をすぐに整えることができます。
経費処理による事務負担の軽減
リース料は、税務上「経費」として全額処理できるケースが一般的です(※契約内容や企業規模によります)。
購入した場合は「固定資産」として計上し、長期間にわたって減価償却の手続きを行う必要がありますが、リースの場合は毎月の支払いをランニングコストとして処理できるため、会計処理がシンプルになります。また、コストの見通しが立ちやすく、予算管理が容易になる点もメリットです。
最新の設備を利用しやすい
法定耐用年数に縛られず、リース期間(一般的に3年〜7年程度)を設定して利用できます。契約満了後は、新しい機種で再リースを組むことで、常に最新の性能を持った喫煙ブースに入れ替えることが容易になります。
喫煙ブースの脱臭技術や省エネ性能は年々進化しているため、陳腐化のリスクを避け、常に快適で効率的な設備を利用できるのは大きな利点です。
喫煙ブースにおけるリースとレンタルの違い
「リース」と似た言葉に「レンタル」がありますが、この2つは契約期間や目的が大きく異なります。自社の利用シーンに合わせて適切な形態を選ぶことが重要です。
リースの特徴(中長期利用)
リースは、企業が希望する新品の喫煙ブースをリース会社が購入し、それを長期間貸し出す契約です。また、レンタルと比べ、月額費用が安価なことが特徴です。
- 契約期間:
3年〜7年程度の中長期が一般的。原則として中途解約はできません。 - 対象製品:
ユーザーが選んだ新品の製品。 - 所有権:
リース会社にあります。 - 保守・修繕:
原則としてユーザー(借主)が負担します(※メンテナンス付きリースの場合は除く)。 - 向いているケース:
オフィス、工場、店舗などで常設の喫煙所として長く利用したい場合。
レンタルの特徴(短期利用)
レンタルは、レンタル会社が保有している在庫(中古品が主)から貸し出す契約です。なお、中途解約の場合、中途解約金が発生することに注意が必要です。
- 契約期間:
1日〜数ヶ月程度の短期が一般的。中途解約も可能な場合が多いです。 - 対象製品:
レンタル会社の在庫品(選択肢は限られる)。 - 所有権:
レンタル会社にあります。 - 保守・修繕:
レンタル会社が負担することが多いです。 - 向いているケース:
建設現場の仮設事務所、イベント会場、期間限定の店舗など、一時的な利用の場合。
どちらを選ぶべきかの判断基準
| 比較項目 | リース(Lease) | レンタル(Rental) |
| 利用期間 | 長期(3年以上〜) | 短期(数日〜1年程度) |
| 製品の状態 | 新品 | 中古(在庫品) |
| 機種の選択 | 自由に選べる | 在庫から選ぶ |
| 料金総額 | 購入に近い金額(金利含む) | 短期なら割安、長期だと割高 |
| 中途解約 | 原則不可 | 可能(違約金等の条件あり) |
オフィスや工場で「受動喫煙防止対策」として恒久的に設置するのであれば、好きな機種を新品で導入でき、月額費用もレンタルより割安になる「リース」が適しています。特に、3年以上継続して利用する場合は、トータルコストでリースの方が断然お得になります。一方、工事現場やイベントなど、撤去時期が決まっている場合は「レンタル」が合理的です。
リース導入に適した喫煙ブースの種類
リース契約を利用して導入する場合、どのような喫煙ブースが適しているのでしょうか。設置環境や目的に応じて選ぶべきタイプを整理します。
屋内用:工事不要のユニット型ブース
オフィスや商業施設の中に設置する場合、最もリースに適しているのが「工事不要の循環型(ダクトレス)喫煙ブース」です。
屋外への排気ダクト工事が不要なため、建物への固定度が低く、「動産(設備)」としてリース契約が組みやすい特徴があります。また、設置工事費そのものが安く済むため、リース総額も抑えられます。高性能な脱臭フィルタを備えており、屋内に排気しても臭いが気にならない性能を持つ製品を選ぶことが重要です。
屋外用:耐候性に優れたユニットハウス型
工場の敷地内やオフィスの屋上などに設置する場合は、雨風に耐えられる屋外専用ブースを選びます。
プレハブやコンテナタイプなどが該当しますが、これらもユニットとして設置できるものであればリース対象となります。ただし、基礎工事などが伴う場合、その工事費用部分はリースに含められないケースや、建築物としての扱いになるケースがあるため、事前にリース会社やメーカーへの確認が必要です。
1人用から大人数用まで
利用人数に合わせてサイズを選定します。
最近では、感染症対策や省スペースの観点から、0.5坪程度で設置できる「1人用喫煙ブース」の需要が高まっています。これらは完全にパッケージ化された製品であるため、複合機やパソコンと同じような感覚で手軽にリース導入が可能です。もちろん、4人〜10人程度が入れる大型のブースもリース可能です。
リース契約前に確認すべきポイント
喫煙ブースをリースで導入する際、後悔しないために事前にチェックしておくべきポイントがあります。

分煙性能と法令適合
リース期間は数年に及びます。その間、安心して使い続けるためには、改正健康増進法の技術的基準(入口風速0.2m/s以上、TVOC除去率95%以上など)を確実に満たしている製品を選ぶ必要があります。
性能が不十分なブースを導入してしまうと、煙漏れによるクレームが発生したり、行政指導の対象になったりするリスクがあります。リース契約は途中解約が難しいため、製品選びは慎重に行わなければなりません。
メンテナンスとサポート体制
リース契約には、基本的にメンテナンス費用は含まれていません。
喫煙ブースはフィルタ交換や清掃などの定期的なメンテナンスが不可欠です。リース料とは別に、メーカーとのメンテナンス契約が必要になるのか、フィルタ交換費用はいくらかかるのか、ランニングコストを含めた総額で予算を組む必要があります。
メーカーによっては、リース期間中のメンテナンスをパッケージ化したプランを提案している場合もあります。
設置スペースと搬入経路
ユニット型の喫煙ブースは、パネルなどの部材を搬入して現地で組み立てます。
設置予定場所に十分なスペースがあるかはもちろんですが、エレベーターや廊下、ドアの幅など、搬入経路が確保できているかを事前に確認しましょう。特に大型のブースを導入する場合は、現地調査を依頼することをお勧めします。
分煙脱臭ブース(IKBJP)について
リースでの導入を検討されている方に最適なのが、トルネックスの「分煙脱臭ブース(IKBJP)」です。
工事不要で高性能な分煙環境を実現
トルネックスの分煙脱臭ブースは、ダクト工事が不要な「循環機能付き」の喫煙ブースです。
コンセントがあれば設置できるため、大掛かりな設備工事を行うことなく、スピーディーに導入できます。この「設備としての独立性が高い」特徴は、リース導入との相性が非常に良好です。
法令基準をクリアする強力な脱臭性能
厚生労働省が定める「脱煙機能付き喫煙ブース」の技術的基準(TVOC除去率95%以上、粉じん量0.015mg/m³以下、入口風速0.2m/s以上)をすべて満たしています。
特殊な吸着剤を使用したフィルタにより、タバコ特有の臭い成分や有害物質を強力に除去し、屋内にきれいな空気を排気します。これにより、オフィス内に設置しても臭い漏れや受動喫煙の心配がありません。


柔軟なサイズ展開とサポート
4人用、8人用といった標準サイズのほか、省スペースな1人用タイプ(IKC)もラインナップしています。設置場所の広さや利用人数に合わせて最適なモデルを選択できます。
また、トルネックスでは導入前の風速測定や設置場所の提案から、導入後の定期メンテナンス(フィルタ交換・点検)まで全国対応でサポートしています。リース会社との連携実績も豊富ですので、スムーズな契約手続きが可能です。
分煙脱臭ブース(IKBJP)のオフィスへの導入事例
東京都のオフィスにて、分煙脱臭ブース(IKBJP)を導入いたしました。
導入先企業様が入居されているビルの裏手に喫煙所が有りますが、喫煙所までの距離を移動するのに効率が良くないという意見が挙がったため分煙対策を検討。オフィスの休憩スペースに脱臭装置と仕切りが一体になった分煙脱臭ブースをご導入いただきました。
■分煙脱臭ブース シングル 1台
■東京都/オフィス

まとめ
喫煙ブースの導入において、「リース」は初期費用を抑え、経費処理を平準化できる有効な手段です。
特にオフィスや工場で長期的に利用する場合は、レンタルよりも自分たちの要望に合った新品の高性能ブースを選べるリースが適しています。
成功のポイントは、法令基準を満たす確かな性能を持ち、メンテナンス体制が整っているメーカーの製品を選ぶことです。トルネックスの喫煙ブースなら、工事不要で設置でき、リース導入の実績も豊富です。
「月々の支払い額を知りたい」「リースと購入のシミュレーションを比較したい」といったご要望がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
製品の比較やリース活用のご相談はWEB面談でもご案内できます。
