「最近、店内のニオイが気になる」「お客様のために感染症対策をさらに強化したい」。
そう考えて、家電量販店で高性能な空気清浄機を購入し、客席や厨房近くに設置している飲食店オーナー様も多いのではないでしょうか。
しかし、導入して数ヶ月も経たないうちに、「吸い込みが悪くなった」「空気清浄機から変なニオイがする」「本体がベタベタして掃除が大変」といったトラブルに見舞われるケースが後を絶ちません。最悪の場合、故障してただの置物になってしまうこともあります。
飲食店、特に厨房で油を使用する環境では、一般家庭とは空気の汚れ方が全く異なります。家庭用の機器では、飲食店の過酷な環境には太刀打ちできません。
本記事では、なぜ普通の空気清浄機ではダメなのか、その理由を解き明かし、油とニオイに勝つための業務用機器の選び方と、プロが実践する「空気対策」の極意について解説します。

飲食店で「普通の空気清浄機」が役に立たない理由
「適用床面積30畳」「PM2.5対応」といったハイスペックな家庭用空気清浄機であっても、焼肉店や居酒屋などの飲食店に置くと、あっという間に性能を失ってしまいます。その原因は、飲食店特有の「汚れの質」にあります。
油煙(オイルミスト)によるフィルタ目詰まり
最大の敵は、調理中に発生する微細な油の粒子「オイルミスト(油煙)」です。
家庭用の空気清浄機で主流の「HEPAフィルタ」などの高性能フィルタは、密な繊維の網目でホコリやウイルスを物理的に漉し取る仕組みになっています。乾いたホコリであれば問題ありませんが、粘着質である油煙を吸い込むとどうなるでしょうか。
油は繊維の網目を瞬く間に埋め尽くし、コーティングしてしまいます。これを「目詰まり」と言います。一度油で目が詰まると、風が通り抜けられなくなり、空気清浄機能はほぼ停止します。これは、例えるなら、マスクに油を塗って呼吸しようとするのと同じ状態です。
フィルタ交換目安が「10年」と書かれていても、飲食店では数週間から数ヶ月で寿命を迎えてしまうのはこのためです。
圧倒的なニオイの強さと発生量
飲食店では、調理臭、食材のニオイ、アルコールのニオイ、そして時にはタバコのニオイなどが、営業時間中絶え間なく発生し続けます。
家庭用空気清浄機に搭載されている脱臭フィルタ(活性炭など)は、生活臭レベルを想定した容量しかありません。飲食店の圧倒的なニオイの量に対しては、すぐに吸着能力の限界(飽和状態)に達してしまいます。
さらに、フィルタに付着した油が酸化すると、それ自体が悪臭を放つようになります。「空気をきれいにするはずの機械から、酸っぱい嫌なニオイがする」という現象は、内部で油が酸化している証拠です。
適用床面積と循環風量の不足
カタログに記載されている「適用床面積」は、密閉された部屋で一定時間運転した場合の数値です。
飲食店は人の出入りが多く、換気扇が常に回っているため、空気が激しく入れ替わっています。また、天井高も住宅より高いことが一般的です。
このような環境では、家庭用機のファンモーターのパワーでは、店内の空気を十分に循環させることができません。汚れた空気を吸い寄せる前に、換気扇の気流に流されてしまうか、店内の隅に汚れが溜まったままになってしまいます。
目的別・飲食店向け空気清浄ソリューションの選び方
では、飲食店はどのような基準で空気清浄機を選べばよいのでしょうか。解決したい悩み(ウイルス、ニオイ、煙)によって、最適な方式は異なります。適材適所で機器を選ぶことが成功の鍵です。
ウイルス・感染症対策なら「高機能フィルタ・紫外線」
レジ周りや受付、個室など、厨房から離れていて油煙の影響が比較的少ないエリアであれば、フィルタ式の空気清浄機も有効です。
選ぶ際は、ウイルスと同等サイズの微粒子を捕集できる「HEPAフィルタ」や「ULPAフィルタ」を搭載したものを選びましょう。さらに、吸い込んだウイルスを内部で不活化させる「紫外線(UV-C)ランプ」を搭載した機種であれば、より高い感染症対策効果が期待できます。
ただし、こまめなプレフィルタ(大きなホコリを取る網)の清掃は必須です。
店内のニオイ対策なら「換気・気流設計」
飲食店でのオゾンや次亜塩素酸の使用は、実はあまりお勧めできません。消臭成分を放出してニオイを上書きするよりも、十分な換気によって「空気の通り道」を正しく作り、ニオイの元を滞留させないことが最も衛生的で効果的です。
重要となるのが、「客席エリアから厨房へ」という一方向の気流を作ることです。
- 空気の入口: 客席側の吸気口や窓から新鮮な空気を取り込む。
- 空気の出口: 厨房の排気ファンから一気に店外へ排出する。
この流れを徹底することで、厨房の調理臭や油分が客席側に流れ込むのを物理的に防ぐことができます。高価な機器を導入してメンテナンスに追われるよりも、まずは排気ダクトの清掃や給排気バランスを見直し、ニオイを「溜めない」環境を整えることが、お客様にとっての快適な空間作りとなります。
煙・油煙対策なら「電気集塵機」
焼肉の煙、中華料理の油煙、焼き鳥の煙など、目に見える煙やベタつく油汚れを除去したい場合、フィルタ式空気清浄機では対応できません。極めて有効な選択肢の一つとなるのが「電気集塵機」です。
電気集塵機は、高電圧をかけて汚れの粒子をプラスに帯電させ、マイナスの電極板に磁石のように吸着させる仕組みです。
網目がないため油煙を吸っても目詰まりせず、強力な吸引力を維持できます。パチンコ店や喫煙所などの煙が充満する場所で使われている業務用機器の多くは、この電気集塵方式を採用しています。

根本解決のカギは「排気対策」にあり
「店内に高価な業務用空気清浄機を置いたけれど、やっぱり煙たい」。
そんな時は、視点を変えて「排気設備(換気扇やダクト)」を見直す必要があります。実は、店内の空気環境を決める最大の要因は、空気清浄機ではなく「換気」です。
排気がスムーズなら店内は臭わない
本来、厨房で発生した煙やニオイは、換気扇(排気ファン)によって速やかに屋外へ排出されるべきものです。
しかし、排気ダクトやファンの羽に油汚れが蓄積していると、排気能力が著しく低下します。すると、吸いきれなかった煙やニオイが厨房から客席へとあふれ出し(逆流し)、店内に充満してしまいます。
この状態でいくら店内で空気清浄機を回しても、次から次へとあふれ出る煙には追いつけません。まずは排気設備の清掃やメンテナンスを行い、正常な空気の流れを取り戻すことが先決です。
近隣トラブルを防ぐ排気の浄化
排気が正常に行われるようになると、今度は「外に出したニオイや煙」が問題になります。
排気口から出る焼肉の煙や調理臭が、近隣の住宅やテナントの迷惑になり、苦情が発生するケースです。
ここで有効なのが、排気ダクトの途中に設置する「油煙除去装置」です。
排気中の油煙やニオイを浄化してから外に出すことで、近隣トラブルを防ぐと同時に、ダクト内部への油の付着を防止し、換気能力の低下を防ぐことができます。つまり、排気対策をしっかり行うことは、結果として店内の空気環境を良くすることにつながるのです。
油煙とニオイを強力除去する「リドエアートルネックス」
店内の空気をクリーンに保ち、かつ近隣への排気対策も万全にしたい。そんな飲食店の厳しい要求に応えるのが、トルネックスの電気集塵機「リドエアートルネックス」です。

焼肉店や焼き鳥店など、煙と油の多い現場で選ばれ続けている理由を解説します。
目詰まりしない「電子式集塵フィルタ」
リドエアートルネックス最大の特徴は、独自の「電子式集塵フィルタ」です。
一般的なフィルタとは異なり、金属プレートの間隔が広いため、粘着質で大量の油煙を吸い込んでも目詰まりを起こしません。
空気がスムーズに流れる構造により、導入当初の強力な吸引力が長期間持続します。
微細な油煙粒子を最大97%捕集する性能を持ち、厨房からの油煙を確実にキャッチして、ダクト汚れや店内の空気汚染を防ぎます。

ニオイを中和消臭する「エコゾア」
煙だけでなくニオイも解決したいというニーズに応え、オプションで「エコゾア」という消臭装置を組み合わせることが可能です。
エコゾアは、植物由来の消臭成分(フィトンチッド)を排気ダクト内に気化させて送り込みます。調理臭と化学的に反応して「中和消臭」するため、焼肉やホルモン焼きなどの強烈なニオイも効果的に低減させます。
電気集塵機で「煙(油の粒子)」を取り、エコゾアで「ニオイ(ガス)」を消す。この二段構えで、飲食店特有の空気の悩みを解決します。

大風量空気清浄機「トルネックスブラスト」
十分な換気が難しい空間でも大風量で効率的に空気を浄化するのが「トルネックスブラスト」です。目詰まりしにくい「電子式集塵フィルタ」により、浮遊ウイルスや微細な汚染物質も除去します。マスクを外して食事を楽しむ飲食店においても、感染症対策として機能してくれます。また大風量なので、広い店内でも力を発揮します。

メンテナンスの手間を削減
業務用機器の導入で心配なのがメンテナンスです。特に油汚れの掃除は、スタッフにとって大きな負担です。
トルネックスでは、メーカーの専門スタッフによる定期メンテナンスサービス(有償)が充実しています。
定期的に店舗を訪問し、汚れたフィルタやユニットを交換・洗浄してくれるため、店舗スタッフが油まみれになって掃除をする必要はありません。
現場の手を煩わせることなく、常に最高のパフォーマンスを維持できる点が、多忙な飲食店オーナーに支持されています。
リドエアートルネックスの導入事例
【飲食店向け】近隣対策とクリーンな営業
- 地鶏料理店(千葉県香取市)
- 課題: オープン後、近隣から「ニオイ」の改善要望。
- 対策: 煙対策の「リドエアートルネックス」と、中和消臭装置「エコゾア」をダブル導入。
- 効果: 「煙が見える=ニオイ対策不足」という視覚的要因も解消。煙・ニオイ共に緩和され、近隣苦情が無くなりました。

まとめ
飲食店の空気対策は、まさに「油との戦い」です。
家庭用の空気清浄機は、初期費用は安いものの、油煙ですぐに性能が落ちてしまい、結果的に「安物買いの銭失い」になりかねません。
本当に効果のある対策を行うなら、以下の2ステップで検討しましょう。
- 排気環境の正常化: ダクトやファンを清掃し、換気がスムーズに行われるようにする。
- 業務用機器の導入: 油煙を除去できる電気集塵機などを導入し、ダクト汚れの防止と排気の浄化を行う。
店内の空気がきれいであれば、お客様は快適に食事を楽しめ、滞在時間の延長やリピート率向上につながります。また、スタッフにとっても働きやすい環境となります。
「たかが空気」と思わず、お店の品質(クオリティ)の一部として、油煙に強い本物の業務用ソリューションを選んでください。
