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空調コスト削減の決定版|設定温度以外の盲点と具体的対策

企業の経費において、決して無視できない割合を占めるのが「空調コスト」です。特に近年の電気料金高騰は凄まじく、多くの企業が経営課題として省エネに取り組んでいることでしょう。

しかし、現場からはこんな声が聞こえてこないでしょうか。

「設定温度は28℃に固定している」

「昼休みはこまめに消している」

「これ以上、何を削ればいいのか分からない」

実は、空調のランニングコストを押し上げている「真犯人」は、エアコンのリモコン操作以外の場所に潜んでいることが多いのです。例えば、換気による目に見えない熱の流出や、工場であれば機械から出る熱、そして空気中の汚れなどが、知らず知らずのうちにエアコンの効率を下げ、電気代を浪費させています。

本記事では、オフィスビルや工場における空調コスト削減の決定版として、基本の運用改善から、意外と見落とされがちな「設備負荷を下げる」ための環境対策、そしてエアコンを守るための周辺機器の見直しまで、プロが推奨する具体的なアクションを網羅的に解説します。

なぜ下がらない?空調コストがかさむ3つの構造的原因

「エアコンを買い替えたのに電気代が下がらない」「設定温度を上げているのに思ったほど効果が出ない」。そう感じる場合、機器の性能以前に、設置環境そのものに構造的な問題がある可能性があります。まずはその詳細をみていきましょう。

熱負荷(外気・日射・内部発熱)の影響

エアコンが消費する電力の大部分は、部屋に入ってくる熱(冷房時)や逃げていく熱(暖房時)を処理するために使われます。これを「熱負荷」と呼びます。

オフィスの場合、窓から入る太陽光(日射熱)が大きな負荷となりますが、工場の場合はさらに深刻です。稼働中の工作機械、ボイラー、コンプレッサー、そして多数の照明やパソコンなどが発する「内部発熱」が、室温を常に押し上げているからです。

外気温がそれほど高くない日でも、内部の機械熱がある限り、エアコンは常にフルパワーで運転し続けなければならず、これが電気代高騰の主因となります。

空気の流れと換気ロス

空気には「暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まる」という性質があります。天井の高い工場や倉庫では、この温度ムラ(成層化)が顕著になります。

エアコンの温度センサーが高い位置にある場合、床付近の作業エリアは十分に冷えていても、センサー周辺が暑いままだと、エアコンは「まだ冷えていない」と判断して過剰な冷却運転を続けます。

また、換気も大きな要因です。法令で定められた換気量を確保することは必須ですが、換気扇を回すということは、せっかくエアコンで適温にした空気を捨て、外の暑い(あるいは寒い)空気を取り込んでいるのと同じです。この「換気ロス」(外気の流入)をいかに減らすかが、コスト削減の鍵を握ります。

機器の汚れによる効率低下

意外と見落とされがちなのが、エアコン自体のコンディションです。

エアコンは室内の空気を吸い込み、熱交換器(フィン)を通して温度を変え、再び吐き出します。この空気の通り道であるフィルタやフィンがホコリや油汚れで目詰まりしていると、空気を吸い込むのに余計なパワーが必要になります。

環境省の試算などでも示されている通り、フィルタが目詰まりしているだけで、消費電力は5〜20%も無駄になると言われています。特に工場などの粉塵や油煙が多い環境では、家庭用とは比較にならないスピードで性能低下が進行します。

「運用」ですぐできるコスト削減テクニック

まずは設備投資を行わず、今ある機器の使い方やメンテナンスを見直すだけでできる基本の対策を確認しましょう。これらを徹底するだけでも、数%〜10%程度の削減効果が期待できます。

設定温度と風量の最適化

「冷房時の設定温度を1℃上げると約13%、暖房時の設定温度を1℃下げると約10%の消費電力削減になる」というのが一般的な目安です。

ただし、無理をして設定温度を変える必要はありません。重要なのは「体感温度」です。風量を「弱」にするよりも「自動」にした方が、短時間で設定温度に到達し、効率よく運転できる場合が多いです。また、サーキュレーターを併用して風を体に当てることで、設定温度が高めでも涼しく感じることができます。

古いエアコンの場合、風向きを水平(冷房時)や下向き(暖房時)に固定するだけでも、効率は変わります。

メンテナンスと環境整備

「フィルタ掃除」は基本中の基本ですが、その頻度は適切でしょうか。オフィスなら2週間に1回程度で十分かもしれませんが、工場であれば週に1回、あるいはそれ以上の頻度が必要な場合もあります。

また、見落としがちなのが「室外機」の周りです。室外機の吹き出し口の前に物を置いていたり、雑草が生い茂っていたりすると、熱をうまく放出できず、消費電力が跳ね上がります。室外機に直射日光が当たらないよう「よしず」等で日陰を作るだけでも、冷房効率は改善します。

「設備」を見直して劇的に下げる方法

運用改善には限界があります。根本的にコストを下げたい場合は、多少の初期投資をしてでも、環境そのものを変える設備対策が有効です。多くの場合、数年で投資回収が可能です。

空気循環と断熱対策

天井の高い空間では、大型のシーリングファンや強力なサーキュレーターを導入し、空気を強制的に撹拌(かくはん)しましょう。上下の温度差を解消することで、冷暖房の無駄な運転を抑制できます。

また、「熱を入れない」対策として、窓ガラスに遮熱フィルムを貼る、屋根に遮熱塗料を塗るといった断熱改修も非常に効果的です。これにより、建物自体の熱負荷を下げ、エアコンの容量をワンランク小さいものにできる可能性すらあります。

工場特有のゾーニングと局所冷却

広い工場の全体を均一に冷やすのは、コストの観点から現実的ではありません。

そこで有効なのが「ゾーニング」です。ビニールカーテンや間仕切りを使用して、人が作業するエリアや温度管理が必要な機械周辺だけを区切り、冷房範囲を限定します。

さらに、全体空調の設定温度は高めにしつつ、作業者にはスポットクーラーの冷風を直接当てる「局所冷却」を組み合わせることで、快適性を維持しながら大幅な電気代削減が可能になります。

工場の盲点「空気の汚れ」と「周辺機器」

ここからは、特に製造業の現場において見落とされがちな重要ポイントです。エアコン本体の性能だけでなく、「空気の質」と「周辺機器」がコストに大きく影響している事実をご存知でしょうか。

オイルミストによるエアコン故障と効率低下

金属加工を行う工場などでは、切削油が霧状になった「オイルミスト」が浮遊しています。これがエアコンにとっては天敵です。

エアコンがオイルミストを含んだ空気を吸い込むと、内部の熱交換器(アルミフィン)に油がべっとりと付着します。油膜ができたフィンは熱交換の効率が著しく低下するため、設定温度をいくら下げても冷えなくなり、エアコンは常にフル稼働状態となって電気代を浪費します。

さらに恐ろしいのが「故障」のリスクです。

フィンに付着した油にホコリがついて固着すると、結露水の排水経路が詰まり、水漏れを引き起こします。また、酸性の切削油などが内部の樹脂部品や基板を腐食させ、最悪の場合、エアコンが全損します。

「毎年エアコンが壊れて買い替えている」「修理費だけで年間数百万かかる」という工場も珍しくありません。高額な業務用エアコンの修理・交換コストは、電気代以上の経営ダメージとなります。

集塵機・ミストコレクターの電気代

空調コスト削減を考える際、エアコン以外の機器の電気代も見逃せません。

特に、オイルミスト対策として導入している「ミストコレクター(集塵機)」は、長時間稼働させるため消費電力が大きくなりがちです。

古いモーターを使用した機種や、フィルタが目詰まりして負荷がかかっている機種は、無駄な電気を食っています。工場全体のエネルギー効率を考えるなら、これらの周辺機器も省エネタイプへ更新する必要があります。

空調効率の維持と省エネを両立する「リドエアートルネックス」

「エアコンの効きを守りたい」「故障を防ぎたい」、そして「電気代も下げたい」。

これら一見欲張りな要望を同時に叶える解決策として、トルネックスのオイルミストコレクター「リドエアートルネックス」をご紹介します。

エアコンを汚れから守り性能を維持

リドエアートルネックスは、工作機械から発生するオイルミストを発生源で強力に吸引・捕集します。

工場内にミストが拡散するのを防ぐことで、エアコンが汚れた空気を吸い込むリスクを劇的に低減します。熱交換器がクリーンな状態に保たれれば、エアコンは本来の省エネ性能を発揮し続けることができます。

また、エアコン内部の腐食や排水詰まりによる故障も防げるため、高額な修繕費や買い替えコストの削減にも直結します。「エアコンを守るための投資」として、非常に高い費用対効果を発揮します。

一般機種の約1/3!圧倒的な低消費電力

省エネ対策において重要なのは、導入する機器自体の消費電力です。

リドエアートルネックスの個別設置タイプ_RB600」は、空気抵抗の少ない独自の構造により、業界トップクラスの低消費電力を実現しています。

一般的なフィルタ式ミストコレクター(同等風量クラス)の消費電力が約700Wであるのに対し、RRB600は約230Wと、約3分の1で済みます。

仮に30台導入した場合、年間で約250万円もの電気代削減が見込めるケースもあり、空調コストの削減と合わせて工場全体の固定費を大きく圧縮します。

目詰まりなしで換気バランスを崩さない

一般的なミストコレクターは、フィルタが目詰まりすると風量が落ちてしまいます。すると、ミストを吸いきれなくなり、作業者が窓を開けたり、強力な換気扇を追加で回したりすることになります。これが前述した「換気ロス」を招きます。

リドエアートルネックスは「電子式集塵フィルタ」を採用しており、目詰まりしにくい構造のため、長期間にわたり安定した吸引力を維持します。

ミストを確実に捕集し、浄化した空気を工場内に循環させる(屋内排気)ことができるため、無駄な換気を減らし、空調で冷やした空気を逃がしません。

リドエアートルネックスの導入事例

精密部品加工の品質安定とコスト抑制

  • 課題: 新工場の気密性が高く、オイルミストで視界不良や「オイルだまり」が発生。
  • 対策: 大風量タイプ(RY2500)1台で、4台の工作機械を集約して吸引。
  • 効果: 導入コストを抑えつつ環境を劇的に改善。浄化された空気を工場内に循環させることで、機械の熱変位が抑えられ、生産部品の不具合がなくなるという副次的メリットもありました。

まとめ

空調コストの削減は、単に「エアコンの設定温度を変える」だけの我慢比べではありません。

「なぜ電気代がかかるのか」という構造的な原因を理解し、熱の出入りや空気の流れ、そして空気の質をコントロールすることが本当の解決策です。

特に工場においては、「オイルミスト対策」が空調コスト削減のカギを握っています。

オイルミストを除去してエアコンの性能を守り、かつ省エネな機器(リドエアートルネックス等)を選ぶこと。このトータルな視点での環境改善こそが、電気代高騰時代を生き抜くための最も賢いコスト削減術と言えるでしょう。

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