「厨房に入るとモワッとした嫌な臭いがする」「客席まで油臭いと指摘された」
飲食店の厨房における悪臭は、お客様の食欲を減退させるだけでなく、「この店は不衛生ではないか?」という不信感に直結する重大な問題です。
毎日掃除をしているつもりでも臭いが消えない場合、見落としている「発生源」があるかもしれません。また、店内の臭いだけでなく、排気ダクトを通じて外に広がる調理臭が、近隣トラブルの火種になるケースも増えています。
本記事では、厨房の臭いの主な原因と場所別の対策、そして近隣トラブルを防ぐための排気臭対策までを網羅的に解説します。

厨房が臭う原因!4大発生源をチェック
「とりあえず消臭剤を撒く」という対症療法では、厨房の悪臭は解決しません。まずは臭いの元を特定することが解決への近道です。主な4つの発生源を解説します。
1. グリストラップ(油脂と汚泥の腐敗)
飲食店における悪臭の王者とも言えるのがグリストラップです。
本来、油脂や残飯を分離して下水道へ流さないための設備ですが、メンテナンスを怠ると悪臭の発生源になります。
バスケットに溜まった生ゴミだけでなく、底に沈殿した汚泥(ヘドロ)や、水面に浮いた油脂(スカム)が時間の経過とともに腐敗し、鼻をつく強烈な腐敗臭や硫黄のような臭いを放ちます。
2. 排水溝と排水管(ぬめりとカビ)
排水溝のトラップ(封水)が機能していないと、下水管からの臭いがダイレクトに厨房へ上がってきます。
また、配管内部にこびりついた油汚れや食材カスが腐敗して「ぬめり(バイオフィルム)」となり、それ自体が悪臭を放つこともあります。特に、厨房の床にある排水溝(グレーチング下)は見えにくいため、汚れが放置されがちです。
3. 床や壁に染み付いた「酸化した油」
揚げ物や炒め物を多く提供する店で多いのが、酸化した油の臭いです。
長年の調理で飛び散った微細な油が、コンクリートの床や壁面の素材に深く浸透して蓄積します。これらの油は空気と触れて酸化することで、独特の「古い油の臭い」を発生させます。一度染み込むと、表面を拭くだけではなかなか取れません。
4. 排気ダクトと換気扇
意外と見落としがちなのが、頭上の排気設備です。
レンジフードやダクト内部に蓄積した油汚れが、調理の熱で温められると、揮発して強い油臭さを放ちます。
換気扇を回しているのに臭い場合、このダクト内の臭いが厨房内へ逆流しているか、あるいは換気能力が落ちて排気しきれていない可能性があります。
場所別!今すぐ実践できる悪臭対策
原因が特定できたら、場所ごとに適切な掃除と対策を行いましょう。
グリストラップの清掃と管理
基本にして最大の対策は「清掃」です。
- 毎日: バスケットのゴミを除去する。
- 週1回以上: 表面に浮いた油脂(スカム)を専用のひしゃく等ですくい取る。
- 月1回程度: 底に溜まった汚泥を引き抜く(専門業者への依頼が確実です)。
注意点として、市販の洗剤等で油を乳化(石鹸化)させて下水に流す行為は、再凝固して配管詰まりの原因となるため推奨されません。油脂は必ず「回収」して廃棄しましょう。
排水溝・グレーチングの洗浄
排水溝の蓋(グレーチング)や中のトラップを外し、ブラシでこすり洗いをしてぬめりを落とします。
仕上げに塩素系漂白剤などを薄めた液を流し、除菌・消臭を行うと効果的です。また、トラップの水(封水)がなくなっている場合は水を足し、下水の臭いをブロックしましょう。
床・壁の油汚れ除去
酸化した油汚れには「アルカリ性洗剤」が有効です。
油は酸性のため、アルカリで中和することで汚れが落ちやすくなります。さらに、冷水ではなく60℃程度の「温水」を使うと洗浄力が格段に上がります。
厨房機器の下や隙間など、普段のモップ掛けでは届かない「死角」に油とホコリが混ざった汚れが溜まっていることが多いので、重点的にチェックしてください。

盲点になりがちな「排気の臭い」と近隣トラブル
店内の臭い対策と同時に、必ずケアしなければならないのが「外への臭い(排気臭)」です。
ダクト火災と異臭のリスク
ダクト内部の清掃を怠ると、蓄積した油が悪臭を放つだけでなく、調理の火が入って燃え上がる「ダクト火災」のリスクが高まります。
また、排気口から出る調理臭(焼肉の煙、ニンニク臭、魚を焼く臭いなど)は、近隣住民にとっては生活を脅かす騒音ならぬ「香害」です。「洗濯物に臭いがつく」「窓が開けられない」といった苦情は、店の存続に関わる深刻なトラブルに発展しかねません。
根本解決には「油煙対策」が必須
そもそも、なぜダクトが汚れて臭うのでしょうか。それは、調理中に発生した油煙(オイルミスト)が、除去されずにそのまま吸い込まれているからです。
ダクトに入ってしまった油を掃除するのは大変ですが、入り口で油煙をカットしてしまえば、ダクト汚れも、そこから発生する悪臭も、排気口からの油の飛散も防ぐことができます。
油煙とニオイを同時に解決する「リドエアートルネックス」
清掃などの運用改善に加え、設備面での対策としておすすめなのが、トルネックスの油煙除去装置「リドエアートルネックス」です。

店内の空気環境改善と、近隣への排気対策を同時に実現するソリューションです。
「エコゾア」で調理臭を中和消臭
リドエアートルネックスには、オプションで排気消臭装置「エコゾア」を組み合わせることができます。
これは、植物由来の消臭成分(フィトンチッド)を排気ダクト内に放出し、調理臭と化学的に反応させて「中和消臭」するシステムです。
単に強い香りで誤魔化す芳香剤とは異なり、焼肉や焼き鳥などの強烈なニオイそのものを低減させるため、近隣トラブルの防止に非常に高い効果を発揮します。
油煙を最大97%カットしダクト汚れを防ぐ
独自の「電子式集塵フィルタ」が、一般的なグリスフィルタでは素通りしてしまう微細な油煙粒子を最大97%捕集します。
臭いの元凶であるダクト内部への油汚れの蓄積を未然に防ぐため、ダクトからの異臭発生や、ダクト火災のリスクを大幅に減らすことができます。
目詰まりなしで換気効率を維持
一般的なフィルタは油で目詰まりすると換気能力が落ち、結果として厨房内に煙や臭いがこもってしまいます。
リドエアートルネックスは目詰まりしにくい構造のため、強力な吸引力が長期間持続します。常に換気がスムーズに行われることで、厨房内の空気を新鮮に保ち、スタッフにとっても働きやすい環境を作ります。
リドエアートルネックスの導入事例
【飲食店向け】近隣対策とクリーンな営業
- 地鶏料理店(千葉県香取市)
- 課題: オープン後、近隣から「ニオイ」の改善要望。
- 対策: 煙対策の「リドエアートルネックス」と、中和消臭装置「エコゾア」をダブル導入。
- 効果: 「煙が見える=ニオイ対策不足」という視覚的要因も解消。煙・ニオイ共に緩和され、近隣苦情が無くなりました。

まとめ
飲食店の厨房の臭い対策は、以下の2つのアプローチで行うのが正解です。
- 発生源の除去: グリストラップ、排水溝、床の徹底的な清掃で、腐敗臭や油臭さを断つ。
- 拡散の防止: 排気設備(油煙除去装置や消臭装置)を導入し、近隣への悪臭被害を防ぐ。
特に排気の臭いは、一度近隣トラブルになると解決が難しく、営業に支障をきたすこともあります。「臭いも味のうち」ではなく「臭いは衛生管理のバロメーター」と捉え、内と外の両面から対策を講じることが、長く愛される店作りの鍵となります。
