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分煙機とは?仕組み・種類・選び方をわかりやすく解説

「喫煙室を作ったけれど、煙がこもって苦情が出ている」

喫煙環境の改善において、換気設備と並んで重要な役割を果たすのが「分煙機」です。しかし、空気清浄機との違いや、具体的な仕組み、法令との関係について正しく理解している方は意外と少ないかもしれません。

本記事では、分煙機の基本的な役割や仕組み、種類ごとの特徴、そして失敗しない選び方のポイントを解説します。また、高性能な集塵・脱臭機能を備えたトルネックスの製品ラインナップについても紹介します。

分煙機とは

分煙機とは、喫煙によって発生するタバコの煙を効果的に除去するために設計された特殊な装置です。主にオフィスビル、飲食店、商業施設、ホテルなどの業務用として設置されており、喫煙エリアの空気を清浄に保つことを目的としています。一般的な家庭用の空気清浄機と比較して、圧倒的に強力なファンと、高い集塵能力を持つ高性能なフィルタが組み込まれているのが大きな特徴です。分煙機は、単に空気を循環させるだけでなく、喫煙室や喫煙スペースの周囲の非喫煙環境への煙の漏れ出しを防ぎ、受動喫煙対策として非常に重要な役割を担っています。

煙を吸引・処理するための装置

分煙機の主な役割は、喫煙により空気中に拡散する煙(タールやニコチンなどの微粒子=粉塵)を効率的に処理することにあります。

その仕組みは、強力なターボファンなどで汚れた空気を勢いよく吸い込み、内部に設置された複数段階のフィルタで、これらの汚染物質を捕集・除去する、というものです。具体的には、まずプレフィルタで大きなホコリを除去した後、メインの「集塵フィルタ(HEPAフィルタなどが用いられることが多い)」で煙の粒子を、「脱臭フィルタ(活性炭フィルタなどが用いられることが多い)」でガス状の臭い成分を吸着・分解します。これにより、タバコの臭いを抑制します。

この徹底した処理により、分煙機は喫煙室内の空気を清浄化し、壁や天井のヤニ汚れの付着を大幅に軽減するほか、喫煙者の衣服や髪へのヤニの付着を防ぐ効果もあります。これにより、非喫煙者と喫煙者の双方にとって快適な空間づくりに貢献します。

喫煙室・ブースと併用されるケース

現在、改正健康増進法により、屋内の喫煙所には「屋外排気」などの厳しい技術的基準が求められています。分煙機単体ではこれらの基準(特に排気義務)を代替することはできませんが、既存の喫煙室の環境改善において重要な役割を果たします。例えば、換気が悪く煙が充満しやすい喫煙所や、排気風量を補うために出入口に暖簾(のれん)を設置して密閉度を高めた結果、空気がこもりやすくなってしまった喫煙所などで、補助的な浄化装置として重宝されています。

分煙機の仕組み

分煙機がどのようにしてタバコの煙を処理しているのか、その内部構造とプロセスを見ていきましょう。

集じん工程

タバコの煙は、目に見える微細な粒子(粉塵)の集合体です。

分煙機は、まず「プレフィルタ」で大きなホコリを取り除き、次にメインの「集塵フィルタ」で微細な煙の粒子を捕集します。フィルタには、静電気の力で吸着する「電気集塵方式」や、細かい繊維でろ過する「HEPAフィルタ方式」などがあり、PM2.5レベルの粒子まで逃さずキャッチします。

脱臭工程

煙の粒子を取り除いても、ガス状の臭い成分(アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸など)は残ります。これを抑制するのが「脱臭フィルタ」です。活性炭や特殊吸着剤を使用し、ガス成分を吸着・分解します。特に加熱式タバコは粉塵が少ない反面、独特の臭いがあるため、脱臭工程で臭いを抑えることが非常に重要になります。

気流制御

分煙機のもう一つの重要な機能が「気流の制御」です。ただ吸い込むだけでなく、喫煙者の手元や口元から出る煙を効率的に捕集できるように、吸い込み口の位置や風量が設計されています。これにより、煙が部屋全体に拡散するのを防ぎます。

分煙機の種類

設置場所や用途に合わせて、さまざまな形状の分煙機があります。

カウンター型・卓上型

喫煙者が立って吸う、あるいは椅子に座って吸う際のテーブルとして機能するタイプです。吸い込み口が手元にあるため、タバコを持った手から立ち昇る副流煙や、吐き出した煙をダイレクトに吸引できます。省スペースで設置でき、灰皿と一体化したデザインのものも多く、オフィスや飲食店の喫煙所で広く採用されています。

据置型

床に置いて使用する大型のタイプです。処理能力が高く、広い喫煙室や利用者が多い場所に適しています。壁面に設置する薄型タイプなどもあります。

天井埋込型

天井に設置するタイプで、床のスペースを占有しません。上から煙を吸い上げるため、喫煙室全体の空気を循環させながら浄化するのに適しています。見た目がすっきりしており、意匠性を重視する空間にも馴染みます。

分煙機の選び方

最適な分煙機を選ぶために、以下の3つのポイントを確認しましょう。

集じん・脱臭性能

紙巻タバコが多い環境なら「集塵性能」を、加熱式タバコがメインなら「脱臭性能」を重視します。

紙巻タバコは大量の粉塵(ヤニ)を発生させるため、目詰まりしにくくメンテナンスが容易な電気集塵方式などが適しています。一方、加熱式タバコは粉塵が少ないため、脱臭機能に特化した製品(脱臭カウンターなど)を選ぶと効果的です。

メンテナンス性

分煙機は定期的なメンテナンスが必須です。フィルタが汚れると吸引力が落ち、煙が漏れる原因になります。フィルタ交換の頻度やコスト、清掃のしやすさを事前に確認しましょう。メーカーによる定期メンテナンスサービスがある製品を選ぶと、管理の手間が省けて安心です。

設置環境との適合性

部屋の広さや利用人数に応じた処理能力を持つ機種を選びます。また、設置スペースに合わせて、カウンター型にするか、天井型にするかを検討します。電源(100Vまたは200V)の確保も必要です。

トルネックスの分煙機・脱臭装置

分煙対策の専門メーカーであるトルネックスでは、あらゆる喫煙環境に対応する高性能な製品ラインナップを揃えています。

トルネードカウンター

トルネードカウンターは、独自に開発された気流制御技術を用いて、喫煙者から立ち上る煙をその周囲で強力に吸引する、カウンター型の分煙機です。このトルネードカウンターの最大の特徴は、人工的な竜巻の力を利用して広範囲に拡散する前の煙を巻き込みながら効率的に吸引することにあり、これにより煙の室内の拡散を徹底的に防ぎます。特に、煙が多く発生する紙巻タバコの粉塵対策として非常に効果的です。

脱臭カウンター

加熱式タバコ専用の喫煙所など、紙巻タバコに比べて粉塵の発生は少ないものの、タバコの「ニオイ」が特に気になる場所に推奨されるのが、この脱臭カウンターです。強力な脱臭フィルタを搭載しているため、タバコ臭の原因となるニオイ成分を重点的に除去し、快適な喫煙環境を維持します。

天井埋込型空気清浄機「トルネックス ポラリス」

トルネックス ポラリスは、天井の内部に埋め込んで設置するタイプの高機能な空気清浄機です。本体を天井に隠す形で設置できるため、床や壁のスペースを取らずに室内の空気を清浄化できます。そのため、設置スペースが限られている小規模な喫煙室や、インテリアデザイン性を重視し、機器を目立たせたくない空間に最適なソリューションを提供します。

まとめ

分煙機は、喫煙室の空気をクリーンに保ち、壁の汚れや臭い残りを防ぐための強力なサポーターです。

特に換気不足の喫煙所や、暖簾などで密閉度を高めた場所では、分煙機の併用が環境改善の鍵となります。紙巻タバコには集塵重視、加熱式タバコには脱臭重視など、用途に合わせた機種選定を行いましょう。

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