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防虫メッシュの選び方と限界|通気性と防虫を両立させるプロの正解

食品工場や物流倉庫、医薬品保管施設など、高度な衛生管理が求められる現場において、外部からの有害生物の侵入を防ぐ「防虫対策」は避けては通れない課題です。その中で最も基本的かつ導入しやすい手段として活用されているのが、防虫メッシュ(防虫網)の設置です。

しかし、現場管理者の多くは一つの大きなジレンマに直面しています。それは、虫の侵入を防ごうとして網目を細かくすればするほど、通気性が極端に悪化し、さらに空気中のホコリや油分によってすぐに目詰まりを起こしてしまうという問題です。換気能力の低下は室温の上昇を招くだけでなく、湿度の上昇によるカビの発生や、従業員の作業環境の悪化という二次被害を引き起こします。

本記事では、防虫メッシュの適切な選び方の基準を整理するとともに、物理的な網だけでは解決できない現場の課題を、空気の壁という新しい概念で克服する「防虫エアカーテン」の有効性について詳しく解説します。

防虫メッシュ選びの基本|網目のサイズと防げる虫

防虫メッシュを選定する際、最も重要な指標となるのが「メッシュ数」と「目開き」の関係です。なんとなく細かいものを選べば安心と考えがちですが、対象とする害虫のサイズと、必要とされる換気量のバランスを科学的に判断する必要があります。

メッシュ数と目開きの早見表

防虫網の細かさは「メッシュ」という単位で表されます。これは、1インチ(約25.4mm)の間に何本の糸が通っているかを示す数値です。数字が大きくなるほど糸の密度が高まり、網目が細かくなります。

メッシュ数

目開き(mm)

特徴と主な用途

18メッシュ

約1.15mm

一般的な住宅用。ハエや大きな蛾の侵入を防ぐ

24メッシュ

約0.84mm

やや細かい。一般的な蚊の侵入を阻止できる

30メッシュ

約0.67mm

かなり細かい。小さな羽アリやチョウバエ対策

40メッシュ

約0.40mm

微小害虫用。アザミウマなどの侵入も防ぐ

網戸を通過しようとする虫の体幅が、網の「目開き」よりも小さければ、虫は容易に侵入してしまいます。そのため、まずは自社の施設周辺でどのような虫が問題になっているかを特定することが、選定の第一歩となります。

対象害虫別の推奨サイズと選定の注意点

ターゲットとなる昆虫のサイズによって、必要とされるメッシュ数は以下のように分類されます。

  1. 蚊・ハエ・ガ(体長1mm以上)
    これらは18から24メッシュで十分に対応可能です。このサイズであれば、開口率(網全体に占める隙間の割合)が比較的高く保たれるため、風通しを著しく損なうことはありません。
  2. チョウバエ・コバエ・小さな羽アリ(体長0.5mmから1mm)
    食品工場や水回りで発生しやすいこれらの微小害虫を防ぐには、30から40メッシュが必要になります。ただし、30メッシュを超えたあたりから空気の抵抗(圧損)が急激に増大し始めます。
  3. アザミウマ・ヌカカ(体長0.5mm以下)
    これらを超微小害虫と呼びますが、完全に防ぐには0.4mm以下の極細メッシュが必要です。しかし、ここまで細かくすると通気性は極めて低くなり、網というよりも「布」に近い状態となります。換気扇の負荷が過大になり、モーターの故障や火災のリスク、あるいは吸気不足による建物の負圧化を招く恐れがあるため、導入には慎重な検討が必要です。

現場を悩ませる防虫メッシュの3つの弱点

適切なサイズの防虫メッシュを設置したとしても、物理的な網という構造物である以上、避けられない致命的な弱点が3つ存在します。

1. 通気性の悪化と目詰まりの悪循環

細かいメッシュは、虫の侵入を防ぐのと同時に、空気中に漂う微細なホコリ、糸くず、油分までも強力にキャッチしてしまいます。設置直後は良好な風通しを確保できていても、数週間から数ヶ月で網目がフィルタのように詰まってしまいます。

目詰まりを起こしたメッシュは空気の通り道を塞ぎ、空調効率を著しく低下させます。その結果、工場内の温度管理ができなくなり、製品の品質に悪影響を及ぼしたり、電力消費量が増大したりといったコスト面での悪影響が生じます。

2. 清掃・メンテナンスの重い負担

防虫メッシュの効果を維持するためには、頻繁な清掃が欠かせません。しかし、工場の換気扇カバーや高所の窓、広大な開口部に設置されたメッシュを定期的に洗浄するのは、多大な労力と危険を伴う作業です。

また、網に付着した虫の死骸やホコリをそのままにしておくと、それを餌にするダニやチャタテムシが発生し、メッシュ自体が「虫の発生源」となってしまうという皮肉な事態も珍しくありません。

3. 人や物の通行を妨げる物理的障壁

メッシュは固定された物理的な壁です。窓や動かない換気口には有効ですが、フォークリフトや従業員が頻繁に行き来する「搬入口」や「エントランス」には設置することができません。

多くの現場では、搬入時だけシャッターやドアを開放しますが、そのわずかな時間に大量の虫が侵入してしまいます。建物の防虫対策において、最大の弱点は常に「開かれた出入り口」であり、ここにはメッシュという対策が通用しないのです。

物理的な網を使わない!空気のメッシュという解決策

網目が詰まる、掃除が大変、人が通れない。こうした物理的な防虫メッシュの限界を打ち破る手法として注目されているのが、気流技術を用いた空気の壁、すなわちエアカーテンです。

通気量を100パーセント確保しながら虫をブロック

エアカーテンは、入り口の上部から床面に向かって強力な気流を吹き下ろす装置です。物理的な網目が存在しないため、換気効率を一切低下させることがありません。

網戸のようにホコリで目詰まりを起こす心配がなく、建物内外の空気の入れ替えをスムーズに行いながら、虫の侵入経路を遮断できます。換気能力を最大限に活かしつつ、防虫性能を維持したいという現場にとって、理想的な「見えない網戸」となります。

搬入口を開放したまま作業できる圧倒的な利便性

物理的なシートや網がないため、人やフォークリフトが立ち止まることなく、そのまま通り抜けることができます。

「ドアを閉めれば虫は入らないが、作業が止まる」「ドアを開ければ作業は早いが、虫が入る」という二者択一の悩みを解消します。エアカーテンによって作られた空気のバリアは、人を通し、空気を通し、しかし虫の侵入は許さないという、物流現場に最適な環境を提供します。

トルネックスの防虫エアカーテンが選ばれる理由

数あるエアカーテンの中でも、特に食品業界や医薬品業界などの異物混入対策として圧倒的な支持を得ているのが、トルネックス社の防虫エアカーテンです。単なる送風機とは一線を画す、その独自の防虫メカニズムを解説します。

特殊な気流技術と虫を弾き返す薬剤

トルネックスの製品は、物理的な「風の力」と、科学的な「薬剤の力」を組み合わせた、国内唯一の機能を搭載しています。

トルネックスの強みである気流技術により、最大風速約7~8m/sという強力な気流によって、フマキラー社製の業務用忌避剤であるウルトラベープPROの有効成分を、開口部全体に薄く均一に拡散させます。

この効果により、一般的なエアカーテンでは防ぎきれなかった微小な飛翔害虫に対しても、92.5パーセント(実験データ値)という極めて高い防虫効果を実現しました。

発生源までアプローチする忌避エリアの構築

防虫メッシュが「入り口に来た虫」を止める受動的な対策であるのに対し、トルネックスの防虫エアカーテンはより能動的な対策を可能にします。

稼働中、装置の周囲半径約3メートルの範囲に忌避成分(ピレスロイド系メトフルトリン)が行き渡ります。これにより、入り口周辺に溜まっている虫を追い出し、さらに周辺の側溝や水たまりなどへの産卵を抑制する効果も期待できます。シーズンを通して使用することで、建物周辺の虫の個体数そのものを減らしていくという、長期的な防虫環境の改善に寄与します。

徹底された安全性と現場への配慮

使用されている薬剤は無煙・無臭で、人体への安全性が高く、万が一吸い込んでも速やかに代謝・排出される成分です。厚生労働省の基準をクリアしており、食品にニオイが移る心配もありません。

また、物理的なメッシュとは異なり、透明な視界が確保されるため、フォークリフトの衝突事故などの安全リスクを低減できる点も、多くの現場で高く評価されているポイントです。

防虫エアカーテンの導入事例

チョコレートOEMメーカー、株式会社クラウンコンフェクトは、2013年の千葉県への工場移転を機に、自然豊かな環境に合わせた防虫対策を強化。異物混入防止の更なる向上を目指し、忌避剤を併用するトルネックスの防虫エアカーテン「ACFJ909」を3台導入しました。飛翔昆虫や歩行害虫への対策に加え、従業員の衛生意識向上という副次的効果も生まれており、高品質な製品づくりを支える設備として活用されています。

まとめ

工場や施設の防虫対策において、窓や換気口のような固定された場所には、適切なサイズの防虫メッシュを設置することが基本となります。しかし、通気性の確保や目詰まりのメンテナンス、そして何より人や物の動線確保という点において、物理的な網には明確な限界があります。

こうした物理的なメッシュの弱点を補い、特に侵入リスクの最も高い「開口部」を確実に守るためには、防虫エアカーテンの併用が極めて効果的です。

風と薬剤の力で「見えないメッシュ」を構築し、作業効率を落とすことなく虫をシャットアウトする。この多層的な防衛体制を整えることこそが、異物混入のないクリーンな現場を作り上げるプロの正解といえるでしょう。自社の現場環境に合わせ、物理的な網と空気の網を賢く使い分け、持続可能な衛生管理体制を構築してください。

今回ご紹介した防虫エアカーテンの具体的な導入事例や、貴社の現場に合わせた設置シミュレーションについては、専門のスタッフが詳しくご提案させていただきます。防虫対策のアップグレードを検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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