喫煙所からの「煙漏れ」や「臭い」は、利用者だけでなく周辺の非喫煙者にとっても大きなストレスとなります。対策としてビニールカーテンを設置するケースは多いですが、「隙間から煙が漏れる」「出入りのたびに臭いが広がる」といった悩みは解消されないことも少なくありません。
実は、改正健康増進法においても、換気量が不足し0.2m/sの進入風速が確保できない場合の補助的な手段として、ビニールカーテン(ビニール暖簾)やエアカーテンの使用が認められています。しかし、単にカーテンを吊るすだけでは、煙の拡散を完全に防ぐことは難しいのが現実です。
本記事では、ビニールカーテンの効果と限界を整理しつつ、より確実に煙を遮断するための「エアカーテン」の活用法や、室内の空気環境を改善する分煙機との併用について解説します。

喫煙所のビニールカーテンでできること・できないこと
ビニールカーテンは手軽に導入できる反面、万能ではありません。その特徴と、なぜ煙漏れが防ぎきれないのか、その理由を見ていきましょう。
ビニールカーテンで遮れるもの
ビニールカーテンの最大のメリットは、物理的に空間を仕切ることで、ある程度の空気の流れを遮断できる点です。
- 風速の確保:
出入口の開口面積を物理的に狭くすることで、同じ排気風量でも入口の風速(進入風速)を高める効果があります。これにより、改正健康増進法の基準(0.2m/s)をクリアするための補助手段として有効です。 - 冷暖房効率の維持:
空調された空気が逃げるのを防ぎ、快適な室温を保つのに役立ちます。
煙の遮断が難しい理由
一方で、煙の遮断という点では限界があります。
- 隙間からの漏れ:
人が通るたびにカーテンがめくれ上がり、その隙間から煙が漏れ出します。また、カーテン自体の隙間からも煙は容易に通過します。 - 臭いの付着:
ビニール素材にタバコの臭いやヤニが付着しやすく、カーテン自体が強力な臭いの発生源になってしまうことがあります。清掃も手間がかかります。 - 圧迫感と視認性:
透明な素材であっても、ヤニ汚れで黄ばむと視認性が悪くなり、閉鎖的で不衛生な印象を与えてしまいます。
室内喫煙所での使用上の課題
室内喫煙所でのビニールカーテン使用は、手軽な反面、衛生面や換気効率で課題があります。最大の欠点は「汚れと臭いの吸着」と「気流の阻害」です。ビニールはタバコのヤニを吸着しやすく、黄ばみや臭いの原因となり、利用者に不快感を与えます。また、カーテンが空気の通り道を塞ぐことで排気設備が機能しにくく、煙の充満や漏洩を招く恐れもあります。
ビニールカーテンの代替・補完になる対策
ビニールカーテンの弱点を補い、より快適で効果的な分煙環境を作るための代替策・補完策を紹介します。
エアカーテンの活用
室内喫煙所を作る際に、物理的なカーテンの代わりに、空気の力で遮断壁を作るのが「エアカーテン」です。 出入口の上部から下に向かって強い気流を吹き下ろすことで、見えない「空気の壁」を作ります。人が通っても遮断壁が崩れにくく、煙が外に漏れ出すのを強力にブロックします。ビニールカーテンのように体が触れることがないため、衛生的で通行もスムーズです。
換気・分煙機との組み合わせ
どれだけ出入口を塞いでも、喫煙所内部の煙を処理しなければ、室内は煙で充満してしまいます。 ビニールカーテンやエアカーテンで進入風速を確保した上で、内部には分煙機(トルネードカウンター、トルネックスカウンターなど)を設置し、発生した煙を素早く浄化・排気することが重要です。これにより、煙が充満することによる利用者の不快感や、衣服への臭い移りを防ぐことができます。
エアカーテンによる喫煙所の煙漏れ対策
エアカーテンは、ビニールカーテンに代わる、より高度な煙漏れ対策として多くの施設で導入されています。
空気の流れで遮断する仕組み
エアカーテンは、出入口の上部に設置された送風機から、床に向かって高速の気流を吹き出します。この気流が「目に見えない扉」となり、喫煙所内の煙を含んだ空気が外に出るのを防ぎます。同時に、外部からの風の侵入も防ぐため、屋内の空調効率も維持されます。
扉を設置できない場所での活用
自動ドアや引き戸の設置が難しい場所や、人の出入りが激しくドアを開けっ放しにせざるを得ない場所(商業施設の出入口付近の喫煙所など)に最適です。 開放感を保ちながら、煙の漏洩を防止できるため、利用者の利便性を損ないません。
2wayエアカーテンボックスのメリット
トルネックスの「2wayエアカーテンボックス」は、遮断気流を作るだけでなく、吸い込み口も備えた循環型のシステムです。 吹き出した空気を再び回収して循環させることで、遮断効果を高めつつ、周囲の空気も浄化する効果が期待できます。自動ドアと連動して作動するタイプもあり、省エネ性能にも優れています。

エアカーテンを選ぶ前に確認すべきポイント
導入を検討する際は、以下のポイントを事前に確認しましょう。
設置スペースと天井構造
天井設置型や吊り下げ型など、設置方法は機種によって異なります。天井の高さや強度、電源の配線ルートなどを確認する必要があります。特に後付けの場合は、既存の設備と干渉しないか注意が必要です。
利用人数と出入口の幅
出入口の幅に合わせて、適切なサイズのエアカーテンを選ぶ必要があります。幅が広すぎると1台ではカバーしきれない場合があり、複数台の連結設置が必要になります。
電源と運用コスト
エアカーテンは電気で稼働するため、ランニングコスト(電気代)が発生します。人感センサーやドア連動スイッチを活用することで、必要な時だけ稼働させ、無駄な電気代を抑える運用が可能です。
分煙対策をトルネックスが総合サポート
トルネックスでは、ビニールカーテンだけでは解決できない煙や臭いの問題に対し、総合的なソリューションを提供しています。
現状の換気風量を測定し、法令基準(0.2m/s)を満たすための改善プランを提案します。
具体的な流れは以下の4つのステップで構成されています。
ヒアリング 調査
現在の室内の空気環境を調査・分析し、その結果に基づいて改善のための提案を行います。
企画・提案
調査結果をもとに、お客様が希望する環境に合わせて具体的な設計プランを提案します。
施工
機器の搬入から組み立て、設置工事まで、すべてトルネックスが担当します。
メンテナンス
機器の性能を維持するため、適切な時期に定期的なメンテナンスを行います。
喫煙室の改善提案
設置後も、快適な喫煙環境を維持し続けるためのさらなる提案を行います。

「現状の喫煙所で基準(風速0.2m/s)を満たせているか不安」「より清潔感のある喫煙所にリニューアルしたい」といったご相談に対し、風速測定や環境診断を行い、最適な組み合わせをご提案します。
まとめ
ビニールカーテンは手軽な風速確保の手段ですが、煙の遮断性や臭いの問題、メンテナンスの手間など、多くの課題があります。 エアカーテンや分煙機を適切に組み合わせることで、煙漏れを確実に防ぎ、利用者も管理者も快適な分煙環境を実現できます。
分煙対策の検討や設置相談は、WEB面談でも対応しています。お気軽にお問い合わせください。
